今年のカンヌ映画祭、是枝監督のパルムドール受賞で幕を引きましたが、映画祭期間中に日本映画作品について書いたブログをまとめました。
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是枝裕和監督の『万引き家族』。
今回4本ある日本映画のなかで一番最初に登場しました。
あいにくの雨模様でしたが・・・・(是枝さん雨男?)。
こちらの写真は赤絨毯の風景。
実は今回のカンヌ映画祭、セレクションが地味めだったのですが、これで日本の報道陣も少し華やかな雰囲気になって湧いてきました!
安藤サクラさんのドレス、赤絨毯でとってもオシャレに目立っていて評判でした〜
映画の方も、長いスタンディングオベーションを浴びたそうで、是枝監督が今回のカンヌでも確かな注目を浴びている監督の一人であることを、改めて感じさせられました!
是枝監督は『誰も知らない』や2015年の『海街dairy』など、カンヌの常連監督。
「家族」をじっくり見つめたというこの作品、私も早く見たいです!!!
安藤サクラさんの演技も素晴らしいそうですよ。
(2015.5.15)
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カンヌ映画祭、後半は日本から参加の作品が盛りだくさんでした。
『万引き家族』に続いて、濱口監督の『寝ても覚めても』がコンペティション部門に入り、上映が14日の夕方に行われました。
初日からずっと毎日赤絨毯を撮影していますが、日本の作品の時は、何かこう、一種の荘厳な雰囲気というか、落ち着いて上品な感じがまた日本らしい存在感を示していると感じてます。
周りのカメラマンたちからも、日本人は明らかに一目置かれているような、そんな気がするのです。
赤絨毯は、映画人だけでなく、著名人やファションモデルたちのファッションアピールの場でもあり、最高に豪華で華やかな場所だけに、余計そんな印象を受けるのかもしれません。
(スターウォーズSOLOとかがこの同じ赤絨毯で繰り広げられるわけですからね。)
そして肝心の映画の方、かなり好評です。
2000席もある正式上映のメイン会場では暖かい拍手をエンドロール中から10分ももらい、2F席から身を乗り出してまで拍手をしてくれる観客の姿に東出さんは随分心を動かされたと言っていました。
フランスのルモンド紙でも、この監督の世界観は繊細で心地よい発見だと絶賛している記事が書かれています。フランスでは間もなく公開も決まっているとのこと。
フランスの日本映画好きに拍車がかかりそうですね。
フォトコールでは何百人もいるフォトグラファーの前で、東出昌大の笑顔が自然ですてきでした。落ち着いていて、ちっとも動じない様子が、とても印象的な東出昌大さんでした。
唐田えりかさんも、素敵な表情。
チェックのロングドレスがとても可愛かったです。
(2018.5.17)
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カンヌ映画祭には、コンペ部門の他に、並行して「ある視点」「監督週間」や「批評家週間」というセクションがあり、
今回は「監督週間(Quinzaine des réalisateurs)」に細田守監督の新作、『未来のミライ』が上映されました。
細田監督の、家族を持つこと、
こどもの親になるということ、
自分がこの世の中に生まれてきたのには
親がいたこと、
そして時間の連鎖の中に自分が生きていて、
それが前の世代から次の世代へと
継がれていくものだということ。
そんなことをしっかりと感じさせてくれる愛深い作品でした。
細田監督の、家族というものに対する愛情がひしひしと感じられました。
『おおかみこどもの雨と雪』がフランスではヒットしましたが、
私もこの作品は何度も見て、見るたびに大泣きして、
心を揺さぶられる作品。
音楽のサントラCDまで持っていて、いつもあの音楽が心の中に流れています。
監督にそのことをお話しさせていただいたら、
とても嬉しそうな表情をしてくださり、
またまた感激・・・
最終日近くになって、バタバタと忙しくなりました。
邦画としてもう1作品、短編部門で川村元気(小説家、映画プロデューサー)、佐藤雅彦他4人の監督作品『どちらを選んだかはわからないがどちらかを選んだことははっきりしている』がノミネートされ、
日本からは監督5人に加えて、黒木華さんがカンヌ入り。
私は、雑誌の取材で黒木華さんとずっとご一緒させていただき、
映画の話に華が咲いてしまいました!
好きな映画人が、ドゥニ・ラヴァンやミッシル・ゴンドリー、ゲイリー・オールドマンだそうで、
私と全く同じなのでびっくり!
思わず意気投合です。
今はNHKの『西郷どん』にも出演中の華さんですが、
いつかフランス映画に出るのが夢、と教えてくれた華さん、
応援したいです。
(2018.5.18)
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